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水と文明

前項の実例を読んで頂けると、水害よりもさらに恐ろしいことが水のない世界で、人間が健康に生きていくためにはある程度清潔な水を確保することがどれほど大切なことなのか、よくよくお分かり頂けると思います。一時的な干ばつならばともかく、世界中には恒常的に飲料水が全くといってよいほど確保できない地域もあるのです。そういう地域に居住する人々がいかに困難な環境下で生活し続けているか、考えるだけでも恐ろしくなってしまいます。

豊かな水は人間の健康ばかりか、高度に発展した文明を作り出してきました。世界における四大文明を思い浮かべてみても、人間の文化発展における水の重要性は一目了然です。黄河文明→黄河、エジプト文明→ナイル川、メソポタミア文明→チグリス、ユーフラテス川、インダス文明→インダス川と、いずれも年間を通して充分な水を供給している大河を中心として栄えてきた大文明なのです。

こういう歴史の事実を、単なる遥か昔に過ぎ去った出来事として捕らえてはいけません。このことは現在の世の中においても全く同じことです。水の豊かさは人間の健康ばかりか、地域社会の争いを失くし、人々の生活の豊かさやゆとりを、そしてさらには、そこに暮らす人々の性格に大きく反映しています。

ですから、海外在住を考えている人などは、現地での暮らしのために真っ先にチェックしなければならない項目の一つとしては、目的在住地区の「水」の状況に他ならないのです。

水について考える

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