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水を引くために

豊かな水に恵まれた国が多いのにも関わらず、アジア諸国では水道普及率が低い国が多い裏には、上水道システムが完備された都市部ではとくに、水の供給が需要に追いつかず、断水状態となることがしばしばあるからです。

頻繁に供給が途切れる水にイライラしながら暮らすよりも、自家用の井戸を掘り、自分たちが必要な時に必要なだけの水をくみ上げて生活する方が、生活が安定するという背景があるのです。このことは、アジア諸国の中でも特に人口の多い中国やインドなどにおいて目立つ傾向のようです。

日本人的な考えでは、消毒のための薬品を全く使っていない井戸水は大変危険なのではと思ってしまうかもしれません。ですが、この井戸水というものは、地面を20m、30mと大変深く、深く掘り下げた地点の水を利用します。地下水はどんな土地でも冷ややかでそれなりに清潔な水の場合が多いのです。

そのため、上水道の管理状態が悪い国では、水道の水を使用するよりも、井戸水の方がいろいろな面でずっとましという状態であるという地域も数多くあるのです。日本でも今だからこそ、上水道設備が完備されましたが、終戦後上水道が整えられるまでは殆どの家庭でこの井戸水を利用していました。

井戸の水を使って生活する人々が一番気を付けているのは、井戸に落ちて死んだ動物の死骸です。動物の死骸に気が付かないと、たちまち井戸の水は細菌だらけということになり、その水を飲んだ人々は間違いなく伝染病にかかります。ですから、公共の場として複数の家族で一つの井戸を使っているようなケースでは、「井戸守」という交代制の当番が、井戸の衛生をケアーします。

洗濯や入浴用など、それほど極端に健康に影響のない水に関しては河や湖の水で用を足すという地域も多くありますが、飲み水に関しては設備が充分でない場合でも考えられるだけの工夫を凝らし、できるだけ清潔な水を飲めるような努力はしているのです。

水事情を把握する

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